ニュースリリース
News release沿岸生態系に係る研究助成金 「潮だまり財団賞」 採択者20名発表
一般財団法人 潮だまり財団(東京都渋谷区、代表理事:川口晋、以下、潮だまり財団)は、荒廃しつつある沿岸海洋生物資源の回復を目的に2024年4月に設立しました。普遍的価値の追求とその実践をコアバリューに掲げ、吟味選定された沿岸海域で、沿岸海洋生物資源回復のための効果的かつ具体的な方法「潮だまりメソッド」を追求・考察を進めています。
潮だまり財団が提案する「潮だまりメソッド」は広範なサイエンスを組み合わせたものとなります。国内の若手研究者を中心に、関連し得る研究を助成する「潮だまり財団賞」には、今年6月以降、数多くの才能あふれる方々からご応募がありました。このたび、豊かな海を取り戻すためのアイデアを持つ研究者の中から採択者20名が決定しました。研究内容と併せてここに発表します。
採択者
- 朝鍋 遥 [東京大学 総合文化研究科 修士2年]
日本の沿岸性アメンボ類の分布状況の把握と保全単位の策定 - 泉谷 博美 [北海道大学 環境科学院 修士1年]
普通魚群探知機を用いた北海道東部海域における藻場の分布特性の把握 - Wong Kuo Hong [金沢大学 理工研究域 助教]
海藻の枯死に伴う金属放出と環境影響の解明:海藻の大量増殖による二酸化炭素削減に向けて - 落合 乾大 [名古屋大学大学院 理学研究科 博士前期課程2年]
ハネモ目海藻の細菌叢とその役割の解明 - 柏瀬 萌羽 [北里大学 海洋生命科学部海洋生命科学科 4年]
養殖コンブに付着するヒドロ虫類の生活史の解明 - 金森 由妃 [岩手大学 人文社会科学部 准教授]
海洋の温暖化が沿岸生物の水平・垂直方向の分布域のシフトに与える影響: 北海道から鹿児島までの広域研究 - 國島 大河 [摂南大学 農学部応用生物科学科 講師]
アーバンエリアにおいて人工港湾スロープが果たす成育場機能の検証:魚庭の海と呼ばれた大阪湾を取り戻すために - 小玉 将史 [鹿児島大学 水産学部 助教]
一年生アマモ群落は本当に魚類に摂餌場を提供しているか? - 佐野 亘 [岡山大学 学術研究院教育学域 助教]
海草藻場成立条件の解明 - 塩谷 航大 [東北大学大学院 農学研究科 修士1年]
多様な素材を用いた浮遊型人工藻礁の開発と実証:動物摂食圧を排除した海藻育成基盤の探求 - 如澤 侑汰 [北海道大学 水産科学院 修士1年]
褐藻フシスジモクの精子拡散様式の解明 - 岨中 夏美 [東北大学大学院 農学研究科 博士課程後期2年]
階層的空間スケールを設けた遺伝構造解析による 海藻穿孔性ヨコエビ類コンブノネクイムシの藻場利用生態の解明 - 高橋 千代 [長崎大学 水産環境科学総合研究科 博士後期課程3年]
目指せeco-mooring:係留システムが海底生態系に与える影響とその改善に関する研究 - 高山 佳樹 [横浜国立大学 大学院環境情報研究院 自然環境と情報部門 助教]
世界の北限域の造礁サンゴ群集:どのように分布を広げ、どの程度の炭素を固定しているのか? - 土屋 雄揮 [日本大学 生物資源科学部 専任講師]
海生植物に利用可能な微生物資材の開発 −豊かな沿岸域の復元を目指して− - 松岡 怜 [東京大学大学院 農学生命科学研究科 生圏システム学専攻 修士2年]
南太平洋島嶼国におけるマングローブ育苗技術の開発とその社会実装 - 三木 芽衣 [島根大学大学院 自然科学研究科 修士1年]
沿岸潟湖における海藻群落が生物群集に及ぼす影響―時空間変動と文脈依存性 - メルカド マリー アンジェリン トレンティノ [東京大学大学院 新領域創成科学研究科 海洋技術環境学専攻 PhD Student]
海洋生態学のための軽量自律型水中ロボットの視覚能力の向上 - 吉岡 輝 [三重大学大学院 生物資源学研究科 修士2年]
GISを活用した三重県の河川流域における陸域環境が藻場分布に及ぼす影響 - 吉澤 聡一朗 [東京海洋大学 海洋科学技術研究科 海洋生命資源科学専攻 修士2年]
軟骨魚類の未利用臓器を活用した抗原特異抗体の取得